第1回
がむしゃらに経験していた
ルダイ
ナミさんはリロコーヒーに来てもう3年ほどですね。リロの前はスターバックスで働いていたんですよね?
ナミ
うん!
ルダイ
結構前からコーヒーを仕事にしているんですね。コーヒーに興味が湧いたきっかけは何ですか?
ナミ
元々私のおじいちゃんが喫茶店をやってたのね。そのおかげで器具はうちにあった。
コーヒーはそんなに飲んでるわけではなかったんだけど、お母さんから喫茶店の話を聞いたりもしていたから、生活の中で自然とそばにある感じだった。
ルダイ
コーヒー屋の家系だったんですね〜!
ナミ
そうそう。それから、私が高校生の頃、当時大学生のお兄ちゃんが最初にコーヒーを勉強して、コーヒー屋さんをまわり始めて。
その時期はちょうどサードウェーブのコーヒー屋さんが日本に増え始めてた。
私もお兄ちゃんの背中を追ってコーヒーに興味が湧いて、大学に通いながらどこでアルバイトしようかな〜と。
ルダイ
大学では保育に関して勉強していたんですよね。その頃は将来保育士さんになろうと考えていたんですか?
ナミ
インターナショナルスクールの先生になりたかったの。先生になるには保育士の免許が必要だったから、そのために大学に行った感じ。
だから最初は喫茶店をやりたい!とは思っていなくて、コーヒーは趣味のひとつだった。
ルダイ
スターバックスで働く前にも、いろんなアルバイトをされていますよね。
ナミ
そうそう、レストランのキッチンもホールもしたし、そこにベーカリーがあったからパンも学んで。
引っ越し業者でも働いたり、ホテルのバーテンみたいなことや宴会場のウエイトレス。
働くためのバイトというよりも、何か吸収できることを探しながらやってた。
ルダイ
色々経験してますね。。。
ナミ
興味のある、知っておきたいものをなんでもね。見学するよりも働いちゃった方が、一石二鳥かなと。
ルダイ
スタバで働いたのも、その「興味」の一環だったんですか?
ナミ
スタバは、大学に入ってコーヒー屋さんで働きたいと思った時に、コーヒーも学びたいけどまず接客をしっかりやりたいと思って応募したかな。
ルダイ
スタバで学んだことは多かったですか?
ナミ
めちゃめちゃ多かった。他のバイトでも接客を学ぶことはあったけど、スターバックスでは人間性から成長させてもらえた。
ルダイ
ほお〜、人間性。具体的には何かあります?
ナミ
お客様のニーズに応えて心地よい空間を作る仕事の技術だけじゃなくて、周りのスタッフに助けを求めることの重要性も教えてもらったり。
ルダイ
なるほど。自分の能力を上げていくだけではない、大事なことなんでしょうね。
ナミ
スタバでは結構、協調性を極められたかな。
私は元々個人競技ばっかりしていて。体操、水泳、ダンス。書道、ピアノ、剣道…。チーム戦でも競技中は個人、ということが多かったのね。
ルダイ
これまたすんごい競技数…。
ナミ
そのせいか協調性が少ないのが自分に足りないことかなと思っていて。周りとのすり合わせが苦手だった。
そこも良くしたいと思っていたから、スタバに入った後に「ここなら協調性を学べる!」と思って、他のスタッフに意識的に聞くようにした。
ルダイ
話を聞いていると、ナミさんはなんだかとにかくバイテリティ溢れていて…行動力がすごいですね。
ナミ
「自分のできないことをできるようにしたい」「知らないことを知りたい」という思いがずっとある。
ルダイ
ほほう、向上心ありますね…。
それを一人で追求していた段階から、スタバで働く経験を通して、自分には見えていないところを周囲に聞いたり頼れるようになったんですね。
ナミ
そう。最初は何を聞けば良いかも分からなかったんだけど、スタバの人たちはお互いに良くしあおうという人が多かったから「ここをこうすればもっと楽になるよ」とかどんどんアドバイスをくれた。
できないことをできるようになりたい。自分の頑張り次第でどうにかなるものは全部やりたい。と思って色々やってた。
ルダイ
うーん、やっぱり「向上心」はすごく大きな価値観としてナミさんの中にあるかもしれないですね。
ナミ
なんでもやりたい。やらないのがもったいないなと思って。
特に、大人になるまでのうちにいっぱい叱られたい。若い頃は失敗しても当然だけど大人になるとそれが「恥」になっちゃうと言われていたから。学生のうちにやりたいことはとことんやって怒られようと。
ルダイ
なるほど〜。今もそのモードは継続中ですか?
ナミ
そうね。でも少しずつ大人に近づいていってるから、聞く前に調べるようになったかもしれない。これは知っとかなあかんかなと思ったことは自分で調べて、その後分からなかったら聞くようにしてる。
ルダイ
25歳にして大人を意識し始めてるんですね…。
(第2回「いつもケイタさんが気づかせてくれる。」 へつづきます)