第4回
あくまで目的は「人」に向いている
ケイタ
喫茶の周年イベントでみんながやってることを見てたら、ああよかったなぁと思う。自分らで考えてやってるなぁって。
ルダイ
ほうほう。
ケイタ
「適材適所」とも違うけど…。いきなり輝いたりするやん、場所が変わったり立場が変わったりした途端に。僕自身「えぇ!めっちゃよくなったな」と驚くことがあるんやけど。
ルダイ
はい。
ケイタ
そういうことが巻き起こるのがリロの楽しいところだと思うし、そんな場をたくさん作っていきたい。
ルダイ
へぇ〜、「場」ですか。
ケイタ
少し抽象的な話をすると、もちろんスペシャルティコーヒーを広めていきたいというのはあんねんけど、その中でいろんな要素やコミュニティを持つ方が楽しいんじゃないかなと最近は思うかな。
ルダイ
最高に美味しいコーヒーを楽しむ人をどんどん増やしたい、というミッションは基盤としてあると思うのですが、リロというチームにはコーヒーの先に「面白い世界、面白い地域にしたい」という目的を持っていて、その目的を実現するためにスぺシャルティコーヒーがある、という意識があると思います。
ケイタ
いや、ほんとに。
ルダイ
僕もリロに応募する前、リロがその目線を持っていることを感じ、ここで働きたいという思いが強まりました。
ケイタ
そうやな。こういうことを言うとよく誤解されてしまうねんけど…。
僕はコーヒーが大好きでコーヒーを一生の仕事にするから、自分にとって欠かせない存在であることは間違いない。だけど、あくまでコーヒーは手段の一つでしかないと思ってる。
ルダイ
ほう、「あくまで手段」。
ケイタ
もっと大切なことは一杯のコーヒーのその先にあって。「楽しく過ごす」「仲間と一緒に」「笑っていたい」とか。そういった目的を忘れず、変えずにいたいとはずーっと思ってる。そのためにコーヒーがあるんよね。
ルダイ
なるほどー。
ケイタ
コーヒーにずっと向き合っていると「コーヒーのためにコーヒーを突き詰める」という風になってしまいがちなんやけど、それは僕のやりたいこととズレるので定期的に見直すようにしてるし、堀田にも気づかせてもらってる。
ルダイ
コーヒー屋としてのゴールが「コーヒーそのもの」ではなく「人間」であることはすごく重要なポイントだと思います。もちろんそれはコーヒーを中途半端にする言い訳ではなくて。
ケイタ
うんうん、もちろん。
ルダイ
人が楽しい時間を、面白い人生を過ごすためにコーヒーを突き詰めるということですね。
ケイタ
これはリロの信念としてずっと持ってる。
堀田も単純にサロンワークをしたいから、という動機で美容師をしているわけではないし。
ルダイ
はい。
ケイタ
僕も単にコーヒーが好きだからコーヒーの仕事をしているわけではなくて、楽しいことをしていたいからコーヒーに携わっている。
ルダイ
なるほどー。先ほどのお話と併せて考えてみても、リロには「自分たちが楽しみながら周りの人たちにも楽しんでもらうために、得意なことを最大限生かす」という軸がありそうですね。
ケイタ
うん、リロは常に変わってきたけど、そこは変わってないかな。