第3回
少年の目 / 濃いアットホーム
ルダイ
ヨシさんはコーヒーに対して真っ直ぐな情熱を持ってますよね。なぜここまで夢中になれるのでしょう?
ヨシ
コーヒーの味わいを考えた時に、不正解はあっても正解がないからかな。いくら追求しても終わりがないんよね。
僕は基本飽き性で、ずっと同じことをするのが苦手やったんやけど、コーヒーはほんまに飽きへん。抽出器具でも変わるし豆をエイジングさせたら変わるし、天気、水、コーヒー豆の生産国でも品種でも変わる。可能性が無限大すぎる。すごく魅力的よね。本当に可能性しかない。この魅力を追求したいし、もっと伝えたい。
ルダイ
コーヒーと触れ合うヨシさんは、少年のように心から楽しそうにしていますね。
ヨシ
年々好きな度合いが高くなっていってる。コーヒーは学べば学ぶほど驚きがあるねんな。
コーヒーは何年経ってもずっとワクワクする。おもしろー!って思う機会が多いな。
ルダイ
ふむふむ。
ヨシ
自分の好みが変わっていくのも面白いし、人によって好みも淹れ方も違うのが楽しい。正解が一個なことが僕はあんまり好きではなくて、勉強も苦手なんやけど、コーヒーはほんまに答えが無限にあるから。人生でここまでのめり込んでいるのはコーヒーと、学生時代ずっとやってたサッカーくらいかな。
ルダイ
ヨシさんが今ワクワクしていること、これからチャレンジしたいことはありますか?
ヨシ
将来的に自分の店を持ちたい気持ちは、バリスタを志した時からずっと持ってる。
今コーヒーを勉強している中で、次にやりたいのは焙煎やね。まだまだコーヒーの中で知らない世界やから、もっと知りたい。もっと追求して成長して、自分で体験したことを伝えたい。
ルダイ
コーヒーの全部を知りたいといった感じですね。
ヨシ
コーヒーが好きやから、全部知りたい。from seed to cupの全部を知りたいとなると、やっぱり焙煎は挑戦したいうちの一つやね。
ルダイ
最初は見よう見まねで飲んでいたコーヒー。その魅力にハッと気づいて、ひたすら広く深いコーヒーの世界で、自分が知らないフロンティアをひとつずつ開拓しているんですね。
ヨシ
今はコロナで難しいけど、農園にももっと行きたいと思ってる。コーヒーの全部を肌で感じたい。
ルダイ
人生を通して追求したいと思えるものに出会えたこと自体が大きな財産ですね。
ヨシ
こんなに魅了されているのが自分でも驚き(笑)
人生がコーヒーで変わったなぁ。
ルダイ
僕は今のヨシさんしか知らないですが、とても変わってるんでしょうね。
ヨシ
うん、だからたくさんの友達が「ヨシがなんかハマってるらしいぞ」とリロに会いに来てくれるねん。僕の友達は、数年前の僕と同じようにコーヒーを知らん人ばっかりやから。
ルダイ
ヨシさんが全くの無関心だった状態からここまでコーヒー好きになったということは、同じようにいい出会いがあればコーヒーを好きになってくれる人はまだまだ隠れているかもしれないですね。
ヨシ
うんうん、実際にドリップを始めてくれた友達もいっぱいいる。そのきっかけになれたのは嬉しいな。
ルダイ
人のよさや嘘のない正直さはヨシさんの大きな魅力で、だからこそ英語が全く話せない時期でもたくさんの人と仲を深めることができたのだと思います。
LiLo Coffee Roastersでこれからたくさんの人と繋がりが生まれる中で、ヨシさんの人柄に惹かれて、ヨシさんの熱量によってコーヒーを好きになる人を増やしたいですね。
ヨシ
あ〜そうですね、褒めてくれてありがとう(笑)
LiLo Coffee Roastersで働いて思うのは、お客さんとバリスタの関係性ではあるけどお客さんとの距離がすごく近いのが素敵やし、魅力やと思う。お客さん同士でも仲良くなってご飯に行ったり。そういう場ってすごくいいな。
ルダイ
うんうん。
ヨシ
あったかいお客さんが多いな。僕よりリロ歴の長い常連さんもたくさんいらっしゃって、可愛がってくださるというか。。うまく言えないけど、ほんまにアットホームやね。
ルダイ
キョウスケさん、ナミさん、ヨシさんの3人がそれぞれ個性を発揮して、お客さんと一緒に濃い空間を生み出しています。
ヨシ
そうやな、濃いアットホーム(笑)
ルダイ
リロコーヒーが大事にしていることのひとつに「多様性」があります。世代、言語、性、さまざまな異なる背景を持った人たちが出会う場。多様な人が集まる場にはごちゃっとしたエネルギーが生まれて、それは楽しいけれどラクではないと思います。圭太さんが中心となって育んできたLiLo Coffee Roastersの空間を、3人とお客さんでさらに面白く進化させていくのが楽しみです。
ヨシ
ありがとう!
(インタビューは以上です。ここまでお読みくださった皆さま、ありがとうございました!)