(聞き手:田川流大)

一年間のLCR勤務を経て、リロ珈琲喫茶という新天地で歩み始めたタクミくん。

試行錯誤を楽しむその性質によって築かれた膨大な知識と抽出技術は、

そのまま引き出しの多さとなり 常にお客様の期待以上のパフォーマンスを発揮します。

 

その凄まじい進化の速さは、タクミくんのずば抜けた行動力をしてこそ成し得ることです。

今後 喫茶のヒロナさんやサノさんに多くを学ぶことで今まで以上に人間的な幅を広げ、

唯一無二の魅力をぐんぐん伸ばしていくことでしょう。


 

第1回)ニュージーランドにて。

(第2回)話したい。伝えたい。

(第3回)積極的な人見知り

(第4回)エスプレッソはわかりやすい

(第5回)一年目の悩み

(最終回)日々、学んで気づいている。

 


 

 

 

 

第3回

積極的な人見知り

 

ルダイ

タクミくんはそもそも対面でコミュニケーションを取るのが好きなんですね。

 

タクミ

そうだねぇ。

 

ルダイ

日本人を代表するつもりはないですが、僕のように「完璧に英語をマスターしてからでないと話しにいけない」と思ってしまう人は多いような気がします。

 

タクミ

えーっとね、僕はアホやから「できる」と思っちゃうんよね。

 

ルダイ

いやいや(笑)

 

タクミ

軽く喋って、「自分できるんや、伝わってる〜!!」というのが嬉しくてザーッと喋ってしまうんよね。伝わらなかった時のもどかしい思いとデータは蓄積されていくから、トライ&エラーを繰り返していくとどんどん喋れるようになっていく。

 

ルダイ

いちばん伸びるやつだ〜。

 

タクミ

英語はそういう成功体験の積み重ねで話せるようになったかな。

 

ルダイ

英語は学校で覚えたんですか?仕事場で?

 

タクミ

もちろんNZの学校で覚えた。僕、日本の英語の授業はすごく苦手で。

 

ルダイ

ほうほう。

 

タクミ

座学が苦手。話を聞いてしまうからノートが取れないんよね。

 

ルダイ

ほう〜。



タクミ

だからスピーキングとリスニングだけすごく伸びて、グラマー(文法)はめちゃくちゃ悪かった。

 

ルダイ

なるほど。

 

タクミ

ただ、どの先生とも仲が良くて、職員室に喋りに行ったりしてた。

学校では毎週”Coffee & Chat”というイベントがあって。放課後コーヒー片手にみんなで喋ろうよっていう会なんだけど。

 

ルダイ

お、コーヒー!

 

タクミ

あぁ、たしかにそこがNZでのコーヒーとの出会いだったかも。美味しくはなかったけどね。

 

ルダイ

そうなんですね(笑)

 

タクミ

その会は全然人気がなかったんだけど、僕と韓国人の女の子だけで毎週1、2時間喋ってた。

 

ルダイ

ひえぇ〜!よくそんなに喋れますね…。

 

 

タクミ

そのうちにだんだん参加者も増えてきて。僕の英語力はそこで一番伸びたかなぁ。

 

ルダイ

すごいな…どういうモチベーションでそんなにたくさん話せるんですか?

 

タクミ

伝えたい。

 

ルダイ

伝えたい、。

 

タクミ

伝わらないのがすごくモヤモヤして。日本語でも英語でも同じなんだけど、そのモヤモヤを解消したいのかな。

 

ルダイ

それにしてもすごいエネルギーですね(笑)

初対面の人と話すのは特にエネルギーが必要です。知らない人と毎週何時間も、しかも英語で話すなんて…。

 

タクミ

僕、人見知り。

 

ルダイ

えぇ!

 

タクミ

ただ、英語だと喋れるんだよね。

 

ルダイ

違う人格になるんですか?

 

タクミ

なんか、そうみたい。よく言うよね、言語と魂が一緒だって。

 

ルダイ

はい、はい。僕はイタリアに留学していた時、テンションを変えるのに苦労しました(笑)

 

タクミ

あ、でも変えてるという感覚はあんまりないかも。「こんにちは」と”Hey”は全く違っていて。

 

ルダイ

相手との距離感が違いますよね。

 

タクミ

うんうん。だから自然に変わっちゃうのかなぁ。そのギャップに恥じらいを覚えない人間だったんだろうね(笑)

 

 

第4回「エスプレッソはわかりやすい」へつづきます)

 

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