(聞き手:田川流大)

一年間のLCR勤務を経て、リロ珈琲喫茶という新天地で歩み始めたタクミくん。

試行錯誤を楽しむその性質によって築かれた膨大な知識と抽出技術は、

そのまま引き出しの多さとなり 常にお客様の期待以上のパフォーマンスを発揮します。

 

その凄まじい進化の速さは、タクミくんのずば抜けた行動力をしてこそ成し得ることです。

今後 喫茶のヒロナさんやサノさんに多くを学ぶことで今まで以上に人間的な幅を広げ、

唯一無二の魅力をぐんぐん伸ばしていくことでしょう。


 

第1回)ニュージーランドにて。

(第2回)話したい。伝えたい。

(第3回)積極的な人見知り

(第4回)エスプレッソはわかりやすい

(第5回)一年目の悩み

(最終回)日々、学んで気づいている。

 


 

 

 

 

第2回
話したい。伝えたい。

 

ルダイ

そもそもタクミくんがNZに行ったのは、コーヒーのためではなかったですよね?たしか。

 

タクミ

全然関係ない、むしろコーヒーは嫌いだった(笑)

 

ルダイ

あはは。そうなんですね。

 

タクミ

コーヒーよりお茶派だったからねぇ。

 

ルダイ

NZには英語を勉強しに行ったんですか?

 

タクミ

うん!

 

ルダイ

学校に通いつつ働いて、という形でしょうか。

 

タクミ

がっつり語学学校で勉強しながら、アルバイトという形で日本食レストランで働いてたかな。

 

ルダイ

料理は、日本の調理専門高校で学ばれていたんですよね。

 

タクミ

そうそう、料理は高校で勉強して、卒業後はさっき言った通り調理師になったよ。

 

ルダイ

日本でシェフになったんですね。そこを辞めてそのままNZに?

 

タクミ

辞めて、USJを挟んでNZ(笑)

 

ルダイ

あ、そうでしたね(笑)。 

 

タクミ

そうそう(笑)。USJで働いたことは、自分が「前」に出た瞬間だった。

 

ルダイ

ほぉー。

 

タクミ

その時はもう「後ろ」、つまりキッチン側の仕事には入りたくないと思っていたんだよね。

 

ルダイ

お客様が喜ぶ姿を直接見て感じたいということですかね。

 

タクミ

そうそう、直接「話したい」「伝えたい」という自分の欲求を確認できたのがUSJでの経験だったかな。

 

ルダイ

なるほど。

 

 

タクミ

ただ、USJで一年間くらい働いているうちに、「海外の人って何を考えてるんだろう」と気になり始めて。

 

ルダイ

はい。

 

タクミ

そのとき僕は英語の知識はなかったんだけど喋ることが好きだったから、中学校の”This is a pen.”くらいの英文法だけでずっと喋ってた。

 

ルダイ

えぇ〜すごいですね!

 

タクミ

中国語が話せないのに、中国人と漢字で筆談したり(笑)

 

ルダイ

日本の漢字と中国の漢字で!?

 

タクミ

そうそう、向こうはわかってくれるんだけど僕は中国の漢字を全く分からない(笑)

 

ルダイ

ひゃ〜。

 

タクミ

自分の知らない言語を喋りたいと思った一番大きなきっかけが英語で、積極的に話してたなぁ。USJの上司からすると僕が流暢に話せているように見えるから、遺失物管理を任されてしまったり。ほとんど喋れないのに。

 

ルダイ

恐ろしい…。

 

タクミ

単語がわからないからね(笑)。頭を悩ませながら、「この方多分こんなこと言ってますよ」みたいな(笑)。

段々と「分からない」経験が溜まっていって、分かりたい、そのために海外に行きたいと思うようになった。

 

 

第3回「積極的な人見知り」へつづきます)

 

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