第1回
バリスタ / 大会
ルダイ
今日はよろしくお願いします。去年のインタビューでは、「これからは抽出に特化していきたい」とおっしゃっていました。抽出部門のプロとして焙煎部門の圭太さんに現場目線でフィードバックを送りながら他のメンバーを引っ張る、リロのコーヒーのクオリティをレベルアップさせる役割ですね。あれから一年が経ち、新しくチャレンジしたいことはできましたか?
キョウスケ
今は、「ワークショップと大会」かな。いつも立っているLiLo Coffee Roastersに加えて、もっとバリスタとして外に出ていくべきだなと思ってる。
ルダイ
ほうほう。
キョウスケ
僕はバリスタ経験がない状態でリロコーヒーに入って、最初は基本の抽出を淹れることもできなかった。それから研究と練習、アウトプットを続けて、美味しいコーヒーをお客さんに提供することができるようになったから、今度は美味しいコーヒーの作り方、楽しみ方をもっと広げていきたい。その中で、「あの人にコーヒーの淹れ方を教わりたいな」「コーヒーに関する疑問はあの人に聞けば安心だ」とたくさんの人に思ってもらうためのツールとして、コーヒーの大会があると思ってるんだよね。
ルダイ
なるほど。例えば「ハンドドリップの大会で日本一になりました」という功績は、キョウスケさんやリロを知らない人にとってもキョウスケさんがすごいバリスタだとひと目でわかりますね。
去年はコロナウイルスの影響で大会の延期も多かったですが、最近は出られる大会にはとことん出場していますよね。
キョウスケ
前回のインタビューから3回出てるかな。8/8、LiLo Coffee Roasters8周年の日にもまたカッピングの大会に出場する。
大会で評価されるコーヒーの味わいはリロが目指している一杯と違うから、大会に出るとバリスタとしてもう一度スタートラインに立った感覚になるな。
ルダイ
なるほど。リロコーヒーの豆をリロコーヒー流の淹れ方で、といういつものアプローチを大会では捨てなければいけませんもんね。
キョウスケ
大会に出ると、コーヒーとすごく向き合える。目の前のコーヒー豆に対して自分の持っている武器をどう使う?どう表現する?ってね。
それに、たくさんのバリスタさんたちの抽出を見ることができて、彼らと繋がれるのも大きい。みんな、自分が考えもつかないコーヒーの遊び方を持ってくるんよなぁ。「何それ?!」っていうのもあって、本当に面白いね。
ルダイ
自分で検証しているだけではたどりつけない発想やアプローチに触れることで、幅が一気に広がりそうですね。
キョウスケ
僕はせっかくコーヒーを淹れるプロだから、勉強する機会を自分で作る意味でも大会はいい。優勝という結果は欲しいけど、大会に向けた練習、大会を通してできる人との繋がりもバリスタとして成長するために大事だね。
ルダイ
ふむふむ。大会優勝の目標に向かう道中で、キョウスケさんが持っている抽出への考え方を壊して再構築、を繰り返すことで、バリスタとしてまだまだレベルアップできるんですね!
(第2回「ワークショップ / 伝える」へつづきます)