第1回
チーム / 個
ルダイ
今日はよろしくお願いします。LiLo Coffee Roastersも8周年ですね!
ケイタ
8周年やねぇ。2020年から2021年にかけてはコロナ真っ只中やったよね。
ルダイ
そうですね。今年に入ってようやく、少しずつですが日常が戻ってきました。
ケイタ
去年はコロナ禍で大変な中どうしていこうかずっと考えていて、今まで以上にチームって大事やなと感じるようになったね。店舗ごとのチーム感だけではなく、僕たち全員含めた会社単位で。
ルダイ
はい。
ケイタ
リロコーヒーは個性が豊かなスタッフに恵まれているからこそ、みんなが個々の力を発揮できる環境をいかに作れるか。どうすればみんなが自発的に課題を見つけて、自分達の力で乗り越えていけるか。そういうことを考えてた。
ルダイ
環境づくりですか。具体的にはどういうことをされてきたのですか?
ケイタ
わかりやすいところで言うと、今まで僕がやってきたことを意識的に他のスタッフに任せるようにした。例えば、僕がLiLo Coffee Roastersの店舗に立つことが格段に減ったんやけど、僕が他の仕事が増えたというだけの理由ではなくて、LiLo Coffee Roastersの空気をキョウスケ、ナミ、ヨシの3人で生み出してもらうためだったり。
ルダイ
ほうほう。
ケイタ
そういう、この一年間の取り組みがいい感じで形になり出してきてるんじゃないかなと思っていて。
喫茶は紘奈を中心に各スタッフが個性を発揮してすごくいい空間になっているし、LiLo Coffee Roastersの3人も少しずつ、伸び伸び力を出せるようになってきたんじゃないかな。
ルダイ
圭太さんが築いてきたLiLo Coffee Roastersの楽しいイメージの上に、3人で協力しながら新しい色を塗っているんですね。
ケイタ
3人それぞれについているお客さんも多くなってきたね。週末LiLo Coffee Roastersに立った時、僕目当てじゃないお客さんが増えてきているのを体感して、3人がとても頼もしい。
ルダイ
なるほど〜。
ケイタ
最近は僕が店に立っていることがレアになっているんやけど、その状況が作れるのはみんなのおかげ。3人がそれぞれの役割を店舗で発揮してくれてるからこそ、僕がいなくてもお店が成り立つんよな。ありがたいな。
ルダイ
たしかに、ナミさんと日々の世間話を楽しむ常連さん、ヨシさんと楽しそうに話す外国人のお客さん、キョウスケさんとコーヒーの話で盛り上がる初来店のお客さん。今のLiLo Coffee Roastersはとってもいい雰囲気だと思います。
ケイタ
これからどうなっていくんやろう、もっとみんなを伸ばすために何ができるか考えてワクワクする。 だけど、同時に危機感も持っていて。
ルダイ
危機感ですか?
ケイタ
みんなの個性がぐんぐん出てきてチーム力が上がっていて、自分に矢印を向けた時に自分はどうなんや、成長しているのかと。
ルダイ
誰よりもストイックなケイタさんが、そんなことを考えるんですね。
ケイタ
もちろん。みんなのことを尊敬してる。みんな自分だけの個性と力がある。
ただ、このプロセスを踏むことが何より大事やなと思っていて。
ルダイ
どんなプロセスですか?
ケイタ
リロコーヒーを創業して個で頑張っていた時代から、仲間の人数が増えて、守りたいものが増えて、チームを大事にしなあかん時代になった。そして今、チームが成長してきた時に、このチームをもっといいものにするためには、もう一度個にフォーカスしなあかんなと思う。
ルダイ
個人の成長→チームの成熟→個人の成長→チームの成熟…の円環をぐるぐるまわって成長していくんですね。
ケイタ
またこのサイクルを繰り返しながらだんだんチームが強くなっていくんやけど、サイクルが機能するためには一番歴の長い僕の個を圧倒的に強くせなあかん。僕が弱いとチーム全体が弱ってくるということは強く感じてるね。
ルダイ
なるほど。
ケイタ
そして、自分に何ができるか考えた時に、やっぱり僕は絶対にコーヒーやと思う。
(第2回「好き / アンテナを立てる」へつづきます)