第3回
加わる / おいしさの中身
ルダイ
ユウキさんは今年のLiLo Coffee Roasters8周年イベントで、新しい挑戦をされますね。
ユウキ
そうですね。コーヒーと一緒に楽しむための四種の焼き菓子を作ります。
ルダイ
ユウキさんにとってお菓子とコーヒーのペアは大事な存在だと聞きました。
ユウキ
はい。そもそもコーヒーが飲めるようになったのもお菓子があったからでした。元々コーヒーは苦くて飲めなかったんですが、甘いお菓子と合わせれば美味しい。そこから少しずつコーヒーに慣れていきました。
ルダイ
うんうん。
ユウキ
だから最初お菓子はコーヒーの苦さとバランスをとってくれるもの、くらいに思っていて、コーヒーだけで飲めるようになってからは「ここでスイーツも頼んだら結構お値段がしちゃうな…」と、全然お菓子を食べなくなった時期も(笑)
ルダイ
そうだったんですね(笑)
ユウキ
それが最近、お菓子への捉え方が変わってきて。リロコーヒーの全体ミーティングの時に焼き菓子を作って持っていくとみんなが喜んでくれるのが嬉しくて、久しぶりにお菓子作りにハマったんです。それからよくお菓子を焼いては、リロのお豆と合わせておうちでコーヒータイムを楽しんでいました。
ルダイ
はい。
ユウキ
ある時ふと「この焼き菓子はコーヒーの一部だな」と思ったんです。たくさんの人が一生懸命育てて、圭太さんが心を込めて焙煎したコーヒーに、お菓子を通して私も少しだけ加わることができた気がして。
ルダイ
ほうほう。
ユウキ
そんなことがあってからは、カフェやコーヒースタンドに行った時に「スイーツでそのお店の思いや、何かを感じられるのなら、コーヒーと一緒に頼んでみようかな」と思うようになりました。
ルダイ
なるほど〜!ただお菓子とコーヒーを一緒に食べることが好きなのではなくて、自分でお菓子を焼いたことで、コーヒータイムの作り手になる楽しさを覚えたのですね。その結果、外に出た時にもお菓子の後ろにそれを作っている人を感じることができるようになったと。やっぱり、ユウキさんにとっては人を感じられることが何より大事なんですね。
ユウキ
たしかに、そうかもしれない。ただ普通に美味しく食べていて、作っている人の真剣な表情がちらっと目に入った途端にそのカフェが好きになることもありました。
ルダイ
僕も、コーヒーを楽しむためには、コーヒーと同じくらいコーヒー以外の要素がとても大事だと思います。コーヒーの味ももちろん重要ですが、あくまでおいしさの要素の一つでしかありません。飲む場所の雰囲気、一緒に食べるもの、明るさ、聞こえてくる音、お店の人との会話…そういったものすべてが合わさって体験を作っているんですよね。
ユウキ
お菓子もその一つだと思うと、改めてお菓子を焼くことへの思いが深まりました。
身内の人以外に食べていただくのは今回が初めてなので、今までとは違った緊張を感じていますが、これを乗り越えると何か新しい楽しさを掴めるはずだと思っています。
ルダイ
楽しみですね〜〜。特に、ユウキさんのレモンケーキはめちゃくちゃ美味しいです。
ユウキ
大阪、人、お菓子、それにカメラ。去年と比べて、自分の好きがくっきり見えてきて嬉しいです。
ルダイ
日々の仕事では、オンラインで繋がっているお客さまにブログやコラムを通してリロの温度を届けているユウキさんですが、周年では、リロのコーヒーに新しい形でユウキさんの温度を乗せるんですね!周年を全力で楽しみたいですね。
ユウキ
はい!
(インタビューは以上です。ここまでお読みくださった皆さま、ありがとうございました!)