第2回
喫茶の挑戦 / 巻き込む
ルダイ
「目の前のことを必死に」とおっしゃっていましたが、具体的に目の前にあることといえば何になるんですか?
ヒロナ
そうですね。喫茶の仕事かな。
ルダイ
色々と新しい動きをされていますもんね。
ヒロナ
そう、追いついていないくらい。必死です(笑)
自分で考えて会社に依頼してどういう結果になるのかが楽しみなんだよね。
ルダイ
ケークサレのブランチプレートや夜のじかん限定のドリンクなど、ここ数ヶ月は特に喫茶の変化が多いですね。
18時以降限定ドリンク "ルビーシャンティ"
ヒロナ
2018年にリロ珈琲喫茶が始まって、これまでの三年間はお店の中で完結する取り組みをしてきたのね。
そしてこれからの段階は、喫茶という枠組みを超えて、堀田さんやデザイナーの中谷さん、リロという会社を巻き込んでもっと成果を出したい。
ルダイ
去年のインタビューで、「リロ珈琲喫茶のこれから」についてヒロナさんに聞いたんですが…。
ヒロナ
そうだったねー!
ルダイ
その時は「常にみんなも私も進化してるし、(…)だから(ゴールを)決めない方が進みやすい」とおっしゃっていました。振り返ってみてどうですか?
ヒロナ
そうだね、今はその時言ってたのと真逆のことをしてる。「ゴールここですよ、みんな手伝って!」って。手伝う部分に関して、みんなが持っている武器がはっきり見えたからゴールを設定した感じかな。
ルダイ
なるほど。
ヒロナ
魔法使いがいたり、剣持ってる人がいたり。いい武器をそれぞれ持ってるのが最初はわからなかったけど、今ははっきり見えて、さぁこの槍をどうやって使おうかと肩回してる感じ。
ゴールを設定してみんなで進んでいくのが面白くなってきたよね。
ルダイ
喫茶のメンバー、リロという会社、サイフォニストの方々。さまざまな繋がりの中で、周りを巻き込んで仕事をすることが多くなっているんですね。
ヒロナ
そうね。
ルダイ
周りを巻き込むことは意識的に実践してこられたんですか?
ヒロナ
無意識だねえ。
ルダイ
去年と考えていることが全然違っていて、とても面白いですね。
ヒロナ
ね!去年何を言ったかすっかり忘れてた。
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ルダイ
次は喫茶のシーズナルドリンクについてお聞きしたいです。
ヒロナ
はい。
ルダイ
去年は「旅シリーズ」と銘打って、喫茶で提供しているコーヒー豆の生産国を題材にオリジナルドリンクを作り上げました。一年間で3カ国でしたか?
ヒロナ
4つだね。エチオピア、ケニア、ドミニカ、グアテマラ。
ルダイ
ドリンクの範疇を超えたスイーツばかりで、コース仕立てで数種類提供されるものもありましたね。
ヒロナ
そうだねぇ。
ルダイ
シーズナルドリンクは、喫茶バリスタの4人でミーティングと試作を重ね、堀田さんからのフィードバックと改善を繰り返して完成します。さらに、「ツアーガイド」としてお客さまをトークでご案内するエンターテイメント性も非常に重要です。
ヒロナ
うんうん。
ルダイ
喫茶のシーズナルドリンクは絶対にリロ珈琲喫茶の皆さんにしかできないものだと確信しているのですが、このドリンクを創作し続ける中でどんな成長がありましたか?
(第3回「大きな脳 / 野望」へ続きます)