(第1回)種 / 自分を見せる

(第2回)喫茶の挑戦 / 巻き込む

(第3回)大きな脳 / 野望

 


 

 

 

 

第1回
種 / 自分を見せる 

 

ルダイ

ではインタビューを始めます!よろしくお願いします。単刀直入にお聞きしますが、ヒロナさんが今、エネルギーを注いでいることは何ですか?

 

ヒロナ

そうですねぇ。今までは、その時々で「今これに夢中です!」というものがあったんだけど、最近は少し変わってきた

 

ルダイ

ほうほう。

 

ヒロナ

例えばお酒に興味があったりお茶に興味があったり「もっと詳しくなりたい!もっと知りたい!」という欲が、前と比べて最近は無くなってきてるんだよね。なんとなくわかってきたのもあるんだろうね、原理というか。

 

ルダイ

いろんなことに夢中になって沢山経験値を得たことで「あ、これもこういうことか」と、本質が見えやすくなってきたんですかね。

 

ヒロナ

そうそう、私の中で納得できているだけだから勘違いもあると思うけどね。

最近は自分がときめく何かに夢中になるのを一回やめて、目の前のことにしっかり本気で取り組もうと思ってる。

というのも、いろんなところで撒いてきた”種”が実り始めてきたんだよね。それに応えていくのに必死で、自分が夢中になれる何かを探す暇もなくなった、とも言えるかな。

 

ルダイ

なるほど〜。


ヒロナ

今すぐやるべきことが、常にある状態(笑)

 

ルダイ

リロ珈琲喫茶、新しい動きが多いですもんね。

 

ヒロナ

あとは「自分を見せる」ということが楽しくなってきた。

 

ルダイ

自分を見せる?

 

ヒロナ

うん。最初はヒロナ=むっつりで売ってたから自分を見せることはなかった。

だんだん私のむっつりが浸透してきて、あるタイミングでもっとヒロナを見せてもいいじゃないかと、むっつりを解放してみようと思ったの。

 

ルダイ

確かに昨年のインタビューでも「ヒロナむっつり」は話題にあがりましたね(笑)

むっつりとは、ヒロナさんならではの感性で「これいい!」と思ったことをシェアするという意味ですか?

 

ヒロナ

んーん、むっつりは、私が思っている「これいいよね」「これやだ」の感情を、誰にも伝えないこと。だって人に言わなくても自分が楽しかったから。だけど、人に言うとこんなに影響が出てくるんだと、こんなに楽しいんだと少しずつわかってきた。リロコーヒーのお客さんは優しいから私が表現すると喜んでくれるし、堀田さんからは見せ方を教えてもらえる。

「なんか楽しいかも、見せてもいかも」と思ってね。

 

ルダイ

一人で楽しんでいた時期から、ヒロナさん自身が表舞台に立つようになっていったんですね。

 

ヒロナ

そうそう。「一人で楽しむ」から「みんなに楽しんでもらう」にシフトチェンジした。

自分で、このままじゃ成長がないなと思ったからかな。

 

ルダイ

それは大きな変化でしたね!ターニングポイントになった出来事があったんですか?

 

ヒロナ

一年半前の年末年始、個人的にBLACKPINKのダンスを踊ってみたことかな。

元々は肌を露出するのも絶対嫌だったんだけど、やってみたら周りの人たちが楽しんでくれていることが嬉しくて「あ、自分を表現してもいいんだ」と思えたんだよね。

 

ルダイ

ええ〜!最初は嫌だったんですね(笑)

 

ヒロナ

コンプレックスだから。でもコンプレックスって出すものじゃない?と思ってBLACKPINKで出してみた。

 

ルダイ

すごい決意ですね。

 

ヒロナ

100か0かだからね。COFFEESAUNNERSのポスター撮影もそうだけど、やるなら100でやらないと恥ずかしいから。

 

 

ルダイ

ヒロナさんは常に周りの注目を集めている印象ですが、自分を見せるようになったのは割と最近のことなんですね。

この一年で、KUUHAKU COFFEE のタカラさんとサイフォンバトルを2回開催されていますね(そして連覇!)。関西のスペシャルティコーヒーサイフォニストとして精力的な活動をされていますが、このサイフォンバトルも「自分を見せる」ことの一環なんですか?

 

ヒロナ

その一面もあるかな。「大勢の人に楽しんでもらえないと意味がない」、「まだフォロワーが少ないから自分を見せないほうがいい」。そういう気持ちだったのが変化して、隠す必要ないじゃんと思えた。

やっぱり年末年始のBLACKPINKを経験してから慣れてきたのね。殻を少しずつ破ってきた。

 

ルダイ

一回の思い切った行動がいい方向に繋がったんですね。

 

ヒロナ

そうだねぇ。





第2回「喫茶の挑戦 / 巻き込む」へつづきます) 

 

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