2018,12,24
イチゴ。と聞くと、おそらくほとんどの人はあの赤い実と緑のヘタを瞬時に頭に描き、それが描かれたとほぼ同時に口に含んだ時のみずみずしくて甘酸っぱい味、ピンク色を思い起こさせる芳醇な香り。くらいまでは思い出せるはず。これは、【記憶】で過去の経験から得られたものを心に思い浮かべている。では、コーヒーのフレーバーがイチゴ。と聞くとどうか。これも、イチゴのワードが強く実の形状や味と香りも瞬時に思い起こさせる点では同じ。 でも、コーヒーはイチゴでは無い。コーヒーはコーヒーだし、イチゴはイチゴだ。コーヒーのフレーバーがイチゴ。というのは、コーヒーを飲んだらイチゴの「ような」フレーバーがする。ということ。これは、【想像】で、過去の経験を分解して再構築して、個人として現実的では無い新しいものを心の中に生み出すこと。(想像を検索すると出てくる)他の例を挙げると、「青空」と聞くと思い浮かべる青空は、記憶。「青空の味」と聞くと思い浮かべる味は、想像。と、なる。青空の味。パッと書いてみたが、いろんなパターンが出てきそうだ。想像力が豊かならいろんなパターンを自分でも作れそうだ。想像する力とは記憶の量とそれを分解して組み立てる力。記憶量を増やしやすいのは体験して経験すること。文字に書かれたイチゴの味わいよりも実際に触って嗅いで食べたイチゴの方が記憶に残る。分解して構成する力は、きっと何度も何度も繰り返すことで培われていくんだろうと思う。想像力が発揮されるシーンはコーヒーを飲む時のフレーバーだけに留まらずコーヒーを焙煎する時や日々のお店の営業にももちろんある。人と接する時もそうだ。相手が何を考えているか想像する。想像すればするほど、こうした方が喜ばれるんじゃないかこうした方が気持ちいいんじゃないかと行動に移す。相手を思いやることが出来る。ただ、気をつけたいのが、対人関係においては想像力が時にマイナスに働くことがある。自分と相手は異なる考え方をしているからだ。相手の気持ちは体験していないから自分にはわからない。記憶のレパートリーに無い。そういう状態で想像すると、これまでの他の経験を基にしたり自分自身の経験を軸にしたりして間違った想像になってしまう事がある。想像力が豊かであればあるほど自分の中で完結させてしまいそれに気付けなかったりする事がある。そうならない為にコミュニケーションがある。相手の考えていることを確認して想像を修正して、確認して、想像して。相手の気持ちがわかればその想像は同じ方向を向くはず。ほんの一言でも全然違う。それこそ挨拶をするだけでもいい。青空の味を表現するチカラを付けると同時に、それをより良い表現にする為のコミュニケーションを取れる人になっていきたい。
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