ミャンマー チャウゲット村の生産者とトークセッションを開催しました。
2022年10月16日(日)、コーヒー豆生産者の方々をミャンマーよりお招きし、いつもリロコーヒーを楽しんでいただいているお客様と共にトークセッションをおこないました。
この日のゲストは、「MYANMAR Kyauk Nget Red Honey」の生産にも携わる社会企業Genius CoffeeのU Ngwe Tun(ゲトゥン)さんと、品質管理担当のU Kyaing Ko Ko Oo(チャインコー)さんです。
そして、LiLo Coffee Roastersとも深い関係であるインポーターの「海の向こうコーヒー」 山本さんに、通訳兼スピーカーを務めていただきました。
・ミャンマーにおけるコーヒー豆生産の歴史と現状
・栽培・収穫・運搬・生産処理・取引・輸出までの具体的な内容
・ミャンマーでは世代ごとにどのようなコーヒーが飲まれ、好まれているか
etc...
この場だからこそ、ニュースや資料を読んだだけではわからない、生の情報に触れることができます。
ゲトゥンさんの方から、参加者のみなさんに普段はどんなコーヒー飲んでいるのか質問する場面も。
セッションの中盤には、参加者全員でLiLo Coffee Roastersで新たに作り出したシグネチャードリンク「ホットアップルパイラテ」の試飲をおこないました。
MYANMAR Kyauk Nget Red Honeyの焼き林檎のようなフレーバーと質感のある甘さを最大限に生かすために創作したこのラテは、アーモンドミルクと牛乳をブレンドし、少量のリンゴジュースを加えることで、明るい酸とまろやかな深みを持った味わいに仕上がっています。
ゲトゥンさん「一口目のフレーバーや口当たりが全く違っていて、コーヒーではないみたいです。コーヒーに馴染みのない方にとってとても良い入り口になると思います。」
チャインコーさん「自分の知っているチャウゲットのコーヒーとあまりに違っていて、ネガティブな意味ではなく単純に驚きました。まるで幼馴染の女の子と、成長し化粧をした姿で再会したような印象です。」
チャウゲット村で育つ、リロコーヒー 25,000本の苗木
LiLo Coffee Roastersは昨年、チャウゲット村とその周辺にSL28の苗木を植えるプロジェクトをスタートさせました。
Genius Coffeeと農家の方々の尽力のもと、25,000本の苗木はすでに全て植樹されています。初めての収穫までは残り2、3年といったところ。ゲトゥンさんとチャインコーさんからは、リロ苗木の現状をシェアしていただきました。
ミャンマーのコーヒーを"フローラル"に
セッションの終盤、参加者からこんな質問が。
「エチオピアは華やかでティーライク、グアテマラは甘み、などコーヒー生産が盛んな国では、国の名前を聞くと味わいにある程度のイメージが湧きます。一方今のミャンマーは『らしさ』を作っていく段階だと思いますが、これからミャンマーのコーヒーをこんな味わいにしていきたいという理想はありますか?」
ゲトゥンさんは、ジューシーさや甘み、ボディではないと答えます。
「私たちが目指したいのはフローラルなコーヒーです。私たちの農園で少量だけ栽培しているゲイシャ種のコーヒーをタイの第三者機関に鑑定してもらったところ、薔薇のようなフローラルさがあるという評価をいただきました。これから、そのような華やかさを持ったコーヒーを作っていきたいと思っています。」
ミャンマーのコーヒーを、フローラルに。
「私たちLiLo Coffee Roastersもその目標達成を一緒に目指したい」したいと、話題はコーヒー豆の生産処理に移っていきます。
トークセッションの場で、参加者の皆さんに見守られながら話は盛り上がり、今年収穫されるロットでAnaerobic Natural (double fermentation)の生産処理にトライすることとなりました。
いつもLiLo Coffee Roastersでコーヒーを楽しむ皆さん。
ポテンシャルを生かすようにコーヒーを焙煎し、抽出する私たちLiLo Coffee Roasters。
ミャンマーでスペシャルティコーヒーの栽培、生産処理を担うGenius Coffee。
同じ時間と空間を共有しながら、コーヒーの楽しさと未来へのワクワクする気持ちを共有でき、とても有意義な会になりました。
ゲトゥンさん、チャインコーさん、山本さん、参加いただいたみなさま、ありがとうございました。