気がつけば寒い日よりも暖かい日が増えてきて、もうすぐ春本番。去年の今頃何してたかなぁ、リロコーヒーに入りたい!と思って頑張ってたな。とふと一年前を振り返りました。
その中で私と同じタイミングでリロコーヒーに入ったイショちゃんの事が頭に浮かびました。
イショちゃんは、中国出身の女の子。入ったばかりの頃、イショちゃんが淹れるコーヒーが今後リロコーヒーにどんな色を加えていくのか?一緒に楽しんでいきたい気持ちをこのブログで記事にした事を覚えています。
そんなイショちゃん、今は主にリロコーヒーファクトリーに勤務していて、月に1、2回、リロコーヒーロースターズの店舗に立ちバリスタとして仕事をしています。
以前のイショちゃんは、日本語をもっと上手に喋れるようになりたいと奮闘しているけれども、自分が話す日本語にあまり自信がない感じでした。
イショちゃんがリロコーヒーファクトリーに主に勤務するようになったのが去年の10月。そこから会う機会は少なくなってしまったけれども、たまに最近顔を合わせると、前よりも自分から言葉を発し、いきいきとした印象。
ファクトリーでは、圭太さんと共に日々頑張っているイショちゃん。この前のみんなが集まってミーティングの日、社長がおっしゃった大事な言葉をメモする時、みんながスラスラとメモを取る中、イショちゃんは
「この漢字は何を使う?」
とちょっと戸惑っていました。横に座っていた私が一緒に確認しようとすると、反対側の隣に座っていた圭太さんがすぐにイショちゃんの様子に気づいて
「大事な事やから、一緒に確認しながらメモしよう。日本語の勉強にもなるし。こういう時はこの漢字を使うよ。そうそう!」
と教えてあげていました。
教わっているイショちゃんも
「これですか?知らなかった」
と興味深々の顔。
この光景を見た時、私はただこの漢字だよと教えるだけではなく、一緒にやろうとイショちゃんに寄り添ってあげる圭太さんの優しさ、イショちゃんに日本語をもっと話してほしい、使って欲しいと願う圭太さんの気持ちが表れていて、イショちゃんと圭太さんお二人の関係性がとっても素敵だなと思わずにっこりでした。
慣れない言葉を使う、発する事は、私が感じている以上に勇気がいる事。
「間違っていて伝わらなかったらどうしよう」
きっと最初イショちゃんにもこんな気持ちがあったはず。でも、言葉にして表す事で広がる世界と伝わる自分の気持ち。伝わった時の喜びをきっと圭太さんが教えてくれたんだ。
わからないのままでいるのではなく、言葉を発する事で誰かに伝わるし、その言葉で誰かを突き動かす事もできる。
圭太さんと新たな自分を手に入れたイショちゃん、春から始まる新しい一年。次はどんなイショちゃんを見せてくれるかな?
(書いている人:遠藤有希)