毎週、週に2回、リロコーヒーファクトリーで焙煎したコーヒー豆を圭太さんがリロコーヒーロースターズまで車で運んで来てくれます。
いつも大量のお豆たちが運ばれてくるので、その運搬のお手伝いをするのだけれども、その時逆に、リロコーヒーからファクトリーに持って行って欲しい物がある時もあります。
ファクトリーに持っていって欲しい荷物がある事は、運搬をしてくれている圭太さんも認識しているのだけれども、荷物を持って帰らなければいけない事を忘れてそのままファクトリーに戻ってしまう事がありました。
「あ、圭太さん、忘れている」
と私は思って、圭太さんに電話して荷物を取りにもう一度戻ってきてもらうのだけれども
この前、圭太さんが忘れてしまった荷物を取りに戻ってきてくれるのを待っていた時に菜海さんが
「圭太さん忘れて戻ってしまったかぁ。。圭太さんも抱えている仕事がいっぱいあって、考えなければいけない事がたくさんあるからきっと頭がいっぱいいっぱいなんだろうね」
「忘れてしまう事が多いなら、こっちから声をかけてあげる事も大切だよ」
と教えてくれました。
その時、私は自分の都合だけで物事を考えていた事に気がつきました。
「持って行って欲しいのに、忘れてしまっている」
「電話して戻ってきてもらわなきゃ」
「私も急いでいるのに時間が取られてしまう」
その時の私の頭の中には、圭太さんの事は1ミリもなくて自分の事ばかりでした。
この菜海さんの言葉を聞いた時に、相手に余裕がなさそうな時に、相手が今どんな状況か?を考える事が大切だと考ええるようになりました。
相手の状況を知る事で、相手に対して優しくなれたり
「何か手伝える事はありますか?」
と手助けをする事もできる。
優しい言葉をかけてあげる事もできる。
そして、みんな頑張っている事を忘れてはいけない。
そして何よりも大切な事。
「今日も圭太さん、たくさんのお豆を焙煎してくれて、コーヒーたちを届けてくれてありがとうございます」
誰から何度もらっても嬉しい「ありがとう」の言葉と気持ちを圭太さんだけではなく、みんなに自分から届けていきたいと思います。
(書いている人:遠藤有希)