大阪には「笑い」がいっぱい。多くの人が「大阪の笑い」と聞いて思い浮かべるのは、やはり漫才やコントといった「お笑い」でしょうか?でも、大阪の「笑い」は芸人さんたちだけのものではないのです!街ですれ違うおばちゃんやお店の店員さんなど、大阪ではどこにいても「笑い」に出会うチャンスが転がっています。

 

私は、奮発して購入したカメラで写真を撮る事が趣味で、ある日カメラにつける新しいレンズを見にカメラ屋さんへ行きました。店員さんの説明をひととおり受け、良いレンズがあったので購入することに。お会計に進もうとすると、店員さんが「ちょっと待って。カメラ本体の中が汚れていたらいくら良いレンズを買っても意味がないから一応見てみますねぇ」と何やら私のカメラの中を覗き始めました。そしてぼそっと一言「めっちゃ綺麗ですね」。

特に汚れていなくて良かった〜!と安堵した私は、なぜか残念そうな彼に「やっぱりカメラ本体の汚れって定期的に確認した方が良いんですか?」と聞いてみました。「いや、めったに汚れていることは無いです、少しでも汚れていたら追加で手入れ道具も買ってもらえるなぁと思って」。え!?店員さんはちょっぴり申し訳なさそうに、でも「にやっ」といたずらっぽい顔をして私を見ています。私は、本音を包み隠さない彼の素直さとしたたかさに思わず笑ってしまい、大阪出身ではないけれどもボケとツッコミを上手に交わす大阪人みたいに「おいっ!」とつっこまずにはいられませんでした。

 

大阪といえば「大阪のおばちゃん」。大阪のおばちゃんはとにかく元気!よく喋る。私は、彼女たちの元気の秘訣は「笑い」にあるんじゃないかなぁと思っています。テレビでとある関西ローカル番組を見ていた時の話。「大阪のおばちゃんは、お姉さんと呼ぶと振り返る?」というテーマで、取材陣が商店街のおばちゃんに声をかけて検証していました。すると、「お姉さん」と呼ばれたおばちゃんの、まぁほとんどが嬉しそうに意気揚々と振り返っているではありませんか。他の県ではちょっと信じられない光景です。「お姉さんってもちろん私のことやんな?」と自信たっぷりに、テレビクルーにツッコんで欲しそうな表情で意気揚々とボケるノリの良さ…大阪のおばちゃん恐るべし。大阪には「漫才」の世界の中だけではなく、日常にもボケとツッコミがあるんですね。街を歩けば必ず漫才のような軽快な掛け合いに遭遇する街、それが大阪です。

 

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