英語にも方言がある事は知っていたけれど
LCRに立つようになってから
身をもって実感するようになった。

すんなり頭に入ってくる英語もあるし
英語なのに英語に全く聞こえないぐらい
クセが強い英語もある。

すんなり入ってくる英語は、おそらく
僕があまり英語が上手ではないことを察して
わかりやすくゆっくり話してくれていると思う。

日本語にも方言がある。

僕は大阪人で大阪で商売をしているので
数ある方言の中でもここでは
大阪弁について取り上げるが、
大阪弁と標準語を比べた時に
全く同じ事を話していても
違ったニュアンスに聞こえることは多々ある。

一般的に大阪弁の印象は
•親しみやすい
•面白い
•品に欠けるところがある
•怖い
などがある。

一方標準語の印象は
•ていねい
•上品
•公用語
•冷たい
•プライド高そう
などがある。

もちろん個人個人感じ方は違うけれども、
大阪の人間は大阪弁のことが大好きなので
大阪弁について肯定的な印象を持つ人が多い。

関東方面の人は標準語に対してがそうだ。

ずっと自分が使ってきた言葉だからだ。

自分が扱う言葉がどの様な性質を持っているのか
理解しているのとそうでないのとでは
その取り扱い方が全く違う。

言葉というのは接客業において
まず初めに受けるサービスなので
ここの引出しは幅広く持っておくに
越したことはない。

自分の言語以外を否定するのは
自らその幅を狭めているのと同じ。

無理に言語を変える必要はないが
自分の言語の扱い方は知っておく必要がある。

その方が優しい。

コーヒーの抽出方もそれぞれで
ハリオV60だけを取っても
そのレシピは様々だ。

僕たちコーヒーパーソンにとっては
言語と同じかもしれない。

人それぞれ淹れ方があり
人それぞれ考え方が違う。

あらゆるレシピの長短を理解して、
環境や状況によってそれを出し入れし
お客様に喜んで頂くのが
プロのバリスタだと考えている。

1つのレシピに固執したり
他のレシピを否定したりするのは
結局は自分にとってマイナスでしかないのだ。

慣れない言葉や
新しい言語ほど
興味を持って取り入れる姿勢を
まずは持ち続けていたい。