新しい仲間に必ずまず
伝えていることがある。

LiLo Coffee Roastersの
カウンターに立って
コーヒーを淹れる時の
優先順位だ。

最優先させることは、

「お客様へのサービス」

お客様との距離感
お客様との会話
お客様の観察

この優先順位が、最も高い
という事を必ず何度も何度も
伝えている。

当たり前のように感じるかもしれないが
コーヒーを淹れれば淹れるほど、
また、
コーヒーを淹れられる様になればなるほど
必ずと言っていいほど

「コーヒーを淹れる」

ということの優先順位を上げてきがちになる。

一杯のコーヒーをより美味しく淹れる為に
一杯のコーヒーを淹れている間は、
そのことに集中したくなる。
コーヒーを淹れている間は集中したいから
最適な姿勢で淹れたいし、
なるべく話しかけて欲しくない。

だって、
美味しいコーヒーを淹れたいから。

コーヒーの事しか考えられないほど
コーヒーを好きであればあるほど
こういう傾向にある。

コーヒーを淹れる、
という事の優先順位が
お客様へのサービスより
上になってしまうと
大抵こういう考え方になってくる。

美味しいコーヒーを淹れる
という自分を正当化出来る
大義名分があるから、
最も面白くないコーヒーパーソンに
なってしまっている事に気付けない。

だから、
優先順位を大切にして欲しいと
必ず何度も伝えている。

コーヒーを淹れている時も
常に頭の中で考えていることは
お客様との距離感のことで、
コーヒー抽出中に
お客様から話しかけられたら
全力でその応対をする。

だからと言って、
コーヒーを淹れることを
二の次にしろ、
と言っているのではない。

美味しいコーヒーを淹れることは
大前提で優先順位も最も高い。

ただ、考え方の転換をして欲しくて、
お客様と楽しく会話をしながらでも
最高のコーヒーを淹れられる様な
オペレーションを考える様にする。

コーヒーをずっと見ていなくても
お客様のお顔を見ながらでも
美味しいコーヒーを淹れられる様にする。

その為にはどうすれば良いだろうか。

物の配置を見直して動きやすくすることや
抽出オペレーションをシンプルにしたり、
アタマで淹れずカラダで勝手に
コーヒー淹れられるくらい練習して
覚え込ませるなどもそう。

そういう風な思考が出来るように
優先順位を設定して欲しい。

そう伝えている。

情報が溢れまくっていて
技術も目まぐるしく進化している
今の時代。

もはや、
味がおいしいコーヒーは
誰でも淹れられる。

だからこそ
カウンターサービスの価値を
高められるということでもあると
思っている。