見映え。

僕はコーヒーのことがトコトン好きだが
コーヒー単体の見映えは
決して良いとは思っていない。

色は褐色もしくは黒に近い液体で、
何とか頑張っても琥珀色で
色味のレパートリーも少なく単調だ。

コーヒーの味のことを
事前にある程度知らなければ
この黒っぽい液体を飲むことに
抵抗がある人の方が多いのではないか。

だから、
僕はコーヒーをもっと好きになった。

見映えが良くないものなら、
良く見せる様に工夫をする。

見映えで勝負するものではないから
本質的な部分で勝負が出来る。

見映えで好きになる人の方が少ないから
1度好きになるとなかなか飽きがこない。

僕が楽しいと思うものは、
工夫する過程がたくさんあって、
深掘りすればどこまでも行けて、
息が長く続くもの。

その全てをコーヒーは兼ね備えている。

見映えが大事じゃないと言っているわけではない。

見映えは大事だ。

ただ、その見映えが
どういうストーリーで作られたのか
随所に工夫は見られるのか
想いはそこにあるのか、
それらの要素が感じられる見映えでないと
あまり価値はなく、
すぐに廃れてしまうんだと思う。

コーヒーは見映えが悪い。

だから大好きだ。