エビングハウスの忘却曲線。

中学生のころ担任の先生に
このはなしを聞いて凄く驚いた。

身に起こったことを
なんでも、いつまでも記憶に
留めておけるはずも無く

20分後には内容の42%を忘れ
1時間後には56%を忘れる。
1日後には74%、1週間後には77%
1ヶ月後には79%を忘れると言う。

後々調べてみると
例えば勉強のように
意識的に必死に覚えよとすると
もう少し緩やかな忘却曲線を描くらしいが。

1日経てば
大抵のことは忘れている。

3日前のことなんて
ほぼほぼ覚えていない。

忘れないようにしようと思っていても
何年かすれば…もはや何ヶ月か経てば
いつの間にか頭にも心にも
なにも残っていなかったりする。

だから
何年も記憶にあることは
とても衝撃的で
嬉しかったり
悲しかったり
驚いたりして
自分の心が動いた出来事なんだと思う。

フィリピンから来店してくれた
ご家族のなかにいた5歳くらいの男の子。

コーヒーの入っていない
スチームミルクの泡と
チョコレートソースを少し混ぜた
ベビチーノをだしたら
すごく喜んでくれた。

ハイタッチをしてくれて
一緒に写真を撮りたいと言ってくれた。

お店から出るときも
2回振り返ってずっと手を振ってくれた。

彼がもう少し大人になったとき
日本のコーヒー屋へ行ったことを
覚えててくれるかな。
リロコーヒーで飲んだベビチーノのことを
覚えていてくれるかな。

これがきっかけで
コーヒー屋を、バリスタを
好きになってくれるかな。

これだからコーヒーを淹れるのを
やめられない。