祝日。体育の日。

超快晴。ドピーカン。

気持ち良い天気の中
いつも駆け抜ける道から
キンモクセイの香りがして
ほんのり秋の訪れを感じる。

そんな中たまたま、
常連のお客様とバッタリ会い、
一緒にいたお子様から
めちゃくちゃ元気にあいさつされて
嬉しい気分になる。

店に着くと
朝イチリナちゃんから

「ニュークロップのエチオピア
めちゃくちゃ良い香りですー!」

と幸せそうな声。

僕も嬉しくなってLabに向かい
新しい生豆の香りを感じてみる。

まず感じたマスクメロンの香り。
ずっと鼻を近づけていると
マスカットの香りもして
そこからストロベリーの様な香りも。
ほんのりちょっと
キンモクセイの香りもするのは
さっきの記憶がまだ残っているからかな。

とにかく甘い香り。

その香りの余韻に浸りながら、
この香りをうまくコーヒーの
液体の中にも表現したいと
強く願いながら
窯の中に豆を入れていく。

ひとつひとつの出来事を切り取ると
何のことはない
気持ちの良い日常なんだけれど、
その日常が幾重にも重なっていくと
それは非日常的になっていく。

香りの成分分析だけの話なら
キカイの方が正確に出来て
表現も的確なのかもしれない。

ただ、
その前後にあった出来事によっての
感情や感覚を組み合わせたり
それらを想像したりすることは
ヒトにしか出来ないこと。

そして、
ヒトにしか出来ない感覚を
正確に【伝える】のは
やっぱり
ヒトにしか出来ないのだ。

だからヒトだからこそ
出来るコトを大切にしたい。

今、
煎ったこの豆は
きっと
とびっきり
美味しいと思う。

あとで飲むのが
楽しみだ。