6.8m。

LiLo Coffee Roastersの
カウンターから
テラスまでの距離。

道ゆく人が立ち止まり、
カウンター内を見て、
店内に入る決断をし、
メニューのあるカウンターに
辿り着くまで、
6.8mもの距離がある。

オープン当初、
店のことはもちろん
全く知られておらず、
アメ村で金髪ヒゲメガネの男が
コーヒー淹れている様を
道ゆく人が見ては
「怖そう」と言われ、
全然入ってきてもらえなかった。

加えて、
外から金髪に辿り着くまでに
6.8mもあるので、
お客様からすると
その距離が遠く
断念してしまった人も
いたのかもしれない。

そこから何とか工夫に工夫を重ね
徐々に徐々に少しずつお客様に
「金髪ヒゲメガネだけど
なんか大丈夫そう」
と認識してもらって、
6.8mという距離を
遠いと感じない様に
やってきたつもり。

もっともっと
出来ることもあるだろう。

その6.8mを
美味しいコーヒーを飲める、
どんなコーヒーに出会えるだろう
どんな人に淹れてもらえるだろうと
ワクワクしながら歩く距離に
変えられるとしたら。

5m、4mと近づく度に
ドキドキがどんどん増していく道に
出来るとしたら。

その後に飲むコーヒーが
いつもより更に少し
美味しいと感じるかもしれない。

その距離を
ネガティブにするのも
ポジティブにするのも
カウンターに立つ人次第。

すでに在るものを否定したり
やめたりすることは簡単だけれど、
捉え方や工夫次第で
コーヒーが美味しくなるエッセンスは
たくさんあると思っていて
それを考える過程は楽しい。

だから
コーヒーは面白い。