[裏葉]とは
木の葉や草の葉裏のように、ほんのり くすんだ薄緑色。
白を溶かした清潔感のある爽やかな緑です。
4月の色に[裏葉]を選んだ理由
春風に草花がそよそよと揺れる4月。
木々の若葉は、暖かな陽の光を美しく透かしています。
葉の表と裏のコントラストに
優しく美しい春を感じる「裏葉」を今月の色に選びました。
焙煎士ケイタ、[裏葉]からブレンドを作る
〜新しい春の表現〜
綺麗な裏葉色のブレンドをつくる上で、
ケイタは次の2点をテーマに設定しました。
①青っぽい未成熟な味わいを連想させることから一般的にコーヒーのイメージとしては好まれない「緑色」を、リロらしい美味しさに表現する
②3月の「薄桜ブレンド」とは違った方向から、春の爽やかさを表現する
まずは、落ち着いた緑色のイメージで、
春らしいすっきりとしたコーヒー豆をメインに選びます。
今回は、ラフランスの様な丸みを帯びた味わいの「ホンジュラス チチカスタル ウォッシュト*」をセレクト。
一般販売していないコーヒー豆で、あっさりした甘みが特徴です。
*ウォッシュト:収穫したコーヒーの果肉を取り除き、中の豆を取り出して洗い乾燥させる生産処理方法。
次に、優しい甘さに厚みを持たせるために、
薄いオレンジ色のイメージの「パプアニューギニア コルブラン モリタ ウォッシュト」を掛け合わせます。
ホンジュラスとパプアニューギニア、2種類のウォッシュトのコーヒー豆によって、
春を感じるつるんと柔らかな甘さのベースが整いました。
〜爽やかなだけではない面白さ〜
ここでケイタは、単なるスッキリとしたブレンドで終わらせず、さらに奥行きと個性のある味わいを構築するために
意外性のある豆を織り込んでいきます。
単体では個性の強いベリーの甘酸っぱさを持つ「エチオピア コケ ナチュラル* 浅煎り」。
*ナチュラル:ウォッシュトとは異なるタイプの生産処理方法。
ブレンドの持つ緑色のイメージを崩さないよう検証を繰り返した結果、
適切に配合することでエチオピア単体では感じられない
マスカットのフレーバーが生み出されました。
弾ける緑色の美味しさが整ったところで、
仕上げに全体の輪郭をくっきり浮かび上がらせるため
「コロンビア サントゥアリオ シトラススウィートネス*」を加えます。
*シトラススウィートネス:ウォッシュト、ナチュラルとは異なる、最新の生産処理方法。
この豆も単体ではライチの様なインパクトのある甘みが特徴的ですが、ブレンドに少量混ぜ込むことで、
マスカットや青リンゴ、レモンのフレーバーが強調され、メリハリの効いた爽やかで厚みのあるに仕上がりに。
〜ブレンドの醍醐味を楽しむ〜
綺麗な後味を持つ4種類のコーヒー豆で完成した裏葉ブレンドは、スッキリとした春風のように若々しく気持ち良い余韻です。
今回は、4つの異なる個性を絶妙な配合で掛け合わせることで、新しい美味しさが生まれています。
味わいを論理的に組み立てるプロセスと、ロジックでは説明できない、焙煎士のケイタが感覚的に構築する仕上げ。
シーズナルブレンドの醍醐味を存分に体感していただけます。
春風に揺れる若葉の清々しい4月。
URABA Blendを味わうひと時をお楽しみください。
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▼このブレンドに使用した豆